資格と経験どちらが重要か

転職市場では「資格よりも経験」という言葉が言われる事がある。

例えばケアマネージャーだが、2006年より主任介護支援専門員という役職ができ、経験を積んだケアマネージャーが長時間の研修を受ける事で主任資格を得られるようになった。
研修期間は10日間前後になるので、忙しく働くケアマネージャーが研修を受けに行くのはなかなか大変な事だ。
それでも最近の求人案内を見ると、主任介護支援専門員資格を条件に出しているものもある。
どこの施設でもケアマネージャーは常に不足状態だが、経験豊富なケアマネージャーとは別に、責任者としての求人があるのだ。

給与に関しても、資格手当てというものがあり、それが設けられている場合、主任ケアマネージャーともなると給与も違ってくる。
もちろん、ケアマネージャーの資格を取るのは大変な事だ。
有資格者が足りていない現状から考えると、ケアマネージャーの資格だけでも就職には困らないだろう。
恐らく、実務経験が浅くても就職先はたくさんあるはずだ。
そもそも、資格が無ければケアマネージャーの仕事はできない点を考えてみると、「経験より資格」と言える。

主任資格と比較した時にも、同じケアマネージャーでありながら仕事内容や立場が変わってくる。
それだけなら「経験より資格」と言えるが、受験資格には実務経験が必要なケアマネージャーの資格と、さらに経験を積んで受ける主任介護支援専門員の研修は、どちらも、取得するためにはまず「経験」が第一と言えるだろう。
そう考えると、資格も経験も同じくらい大切なものであり、分けて優劣をつけるのは難しいと言える。